日本法規情報株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役 今村 愼太郎)(http://www.nlinfo.co.jp/)は、インターネットアンケートを実施し、「相続に関するアンケート調査」について発表しました。(日本法規情報株式会社では定期的に法律関連の話題に対して意識調査を行い発表しております)
相続される金額が少なくても、ひとたび相続が開始すれば、その配分を巡ってトラブルになり、家庭や、親戚、兄弟関係などを壊してしまうこともあります。
また、相続トラブルに至らないまでも相続開始後の手続きは煩雑でかつ複雑で、特に遺言書がない場合、相続は協議によって解決するしかありません。遺言での対処にくらべると時間もかかり困難です。
そこで、今回は遺言書がないために相続トラブルを経験した人にアンケート調査を行いました。
目次
■遺言書がないために親族トラブルを経験した人のうち7割近くが「親族関係の修復は困難」と考えている
遺言書がないために相続トラブルを経験した人に行ったアンケート調査、「相続トラブルで揉めたが出来れば修復したいと思っている」と回答した人はわずか32%に留まり、「相続トラブルで揉めた関係を修復するのは絶対無理である」と回答した人が68%に上る結果となりました。
相続問題を巡り、ひとたび親子間・兄弟間にひとたび亀裂が入ると、大抵の場合泥沼状態になり、解決の糸口が見出せなくなるというのはよく聞く話です。 また、以前弊社が行ったアンケート調査でも、相続トラブルに至る多くの場合遺言書がないケースが多いことが分かっています。
■相続トラブルの原因「遺言書がなかったために相続トラブル」が第1位、自宅の相続、借金の相続で揉めるケースも。
深刻な相続トラブルを経験した人について行ったアンケート調査の結果、「遺言書がなかったため、自宅を誰が引き継ぐかで揉めた」と回答した人が最も多く41%という結果となりました。 次いで、「生前、親の面倒を見ていた兄弟の取り分で揉めた」と回答した人が21%、「相続手続きが煩雑で多忙の中大変だった」と回答した人が12%、「親の借金をどうするかで揉めた」と回答した人が11%、「疎遠になっていた親族と連絡が取れず手続きが難航した」と回答した人が9%、「相続した不動産の名義変更をしなかったため、揉めた」と回答した人が6%という結果となりました。 (※有効回答数:212 ※調査期間:20141101~20141130)
そこで、今回はこのような遺言書がないために相続トラブルになってしまった具体的事例についてアンケート調査を行いました。
◆長男と次男。どちらが生前に多く親から援助を受けたかでトラブルに…
「長男は生前にに海外留学や多額の学費を親から出してもらった。また、次男は新居を建てる際に援助をしてもらった。生前に援助を受けた金額が争点となり、遺産分割の際の金額でトラブルになった」
普段は仲の良い兄弟でも、財産が関わってくると、人が変わって相続争いが起こってしまうことがあります。共同相続人の中に、被相続人から特別の利益を受けていた者がいる場合に、これを単純に法定相続分の通りに分割すると、不公平が生じ相続人間に不満が生じてしまいます。これを是正しようとするのが、特別受益の制度といいます。
このような場合には、遺言書では、この「特別受益の持ち戻しの免除」を行うことで、遺言者の意思でもめ事を抑えることが可能となります。
◆子供がいない夫婦で夫が亡くなった際に妻と夫の兄弟の間でトラブルに…
「子供がいない夫婦で夫が亡くなり、妻が残された。妻は夫の生前2人で住んでいた家にそのまま住み続けようと思っていた。 ところが、相続人は夫の兄弟も同様であることから、遺産分割で話し合いを始めたところ、兄弟から法定割合での分割を主張してきた。夫の財産は居住中の自宅と若干の預金である。結局自宅を売却し、夫の兄弟と遺産分割するしかなかった。」
自宅用の土地・建物以外にこれといった資産もない場合には、この土地・建物を巡って相続間で相続トラブルになるケースは決して珍しくありません。遺産が不動産のみの場合には、現金のように簡単に分けたり、簡単には処分出来ないので、特にトラブルに発展しやすい傾向があります。
このような場合には、遺言書で、「妻に自宅を含め、すべての相続財産を相続させる」とすれば、兄弟には遺留分がないためこのようなトラブルは避けることが出来たはずです。
◆遺産分割協議がまとまらず銀行口座からお金が下せず生活が困窮…
「遺産分割協議がまとまらず、遺産分割協議書が作成できず、亡くなった方の口座から1円もお金を下ろせなくなった。協議がまとまるまでの間の生活費が不足してしまい大変な思いをした。」
相続が開始すると、遺言書がない場合には遺産分割協議を相続人全員で行って、相続人全員の合意が必要になります。人数が多くなればなるほどいろんな意見が出てきてまとまりません。 遺産分割協議がまとまらない限り亡くなった親の口座からは1円もお金を下ろせなくなります。協議がまとまるまでの間の生活費が不足し、残された家族が日々の生活に困るといったケースは珍しくないのです。
このような場合には、遺言書を遺すことで、親の死後に遺族が親の口座から預金を下ろせるようになりますし、その他のクレジットカードの解約・名義変更、不動産の相続登記についても容易に行うことが可能となります。
このような相続問題は、早くから専門家に相談し、遺言書の作成を含め相続対策をしっかり行っておくことで無用なトラブルを回避することが可能となります。
弁護士、司法書士、行政書士、税理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士等は、このような相続問題に関して陥りやすい失敗や、そのトラブル回避するノウハウがあります。 相続問題解決への近道は何と言っても早めに専門家に相談することです。
■日本法規情報株式会社について
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■相談者調査レポート 関連サイト
『相続問題相談サポート』
https://www.soudan-form.com/souzokusoudan-support/
『高齢者・老後・シニアライフ 税と法律の相談窓口案内』
https://www.soudan-form.com/seniorlife-center/
『税と法律の相談窓口案内 相続・遺言手続き』
https://www.soudan-form.com/souzokusoudan-support/
『相続税・贈与税相談サポート』
https://www.soudan-form.com/souzoku-zouyo-tax/