日本法規情報株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役 今村 愼太郎)(http://www.nlinfo.co.jp/)は、インターネットアンケートを実施し、「男性の育児休暇取得に関するアンケート調査」について発表しました。(日本法規情報株式会社では定期的に法律関連の話題に対して意識調査を行い発表しております)
男性が育児参加をすることや、その権利や機会を、職場の上司や権力のある立場にいる人間が侵害する言動におよぶことをパタニティー・ハラスメント(パタ・ハラ)と言いますが、この影響なのか男性の育休取得率が大きく低下しております。2012年度の男性の育児休業取得率はわずか1.89%で、前年度の2.63%から0.74ポイント減少しました。
そこで今回は、男性の育児休暇についてのアンケート調査を行いました。
目次
◆「男性の育児休暇に賛成」が81%と大多数を占める
まず、「男性が育児休暇を取ることについて、どう思うか」についてアンケート調査を行いました。
男性が育児休暇を取ることについて、どう思うかについてのアンケートの結果、「大変いいことだと思う」と回答した人は59%、「まあまあいいことだと思う」と回答した人が32%で大部分の人が男性の育児休暇に賛同している結果となりました。次いで「女性の育児休暇は許せるが、男性の育児休暇は抵抗がある」と回答した人が6%、「あまりいいことではないと思う」と回答した人が3%、「女性の育児休暇も男性の育児休暇も許せない」と回答した人が1%という結果となりました。
以上のように男性の育児休暇について好印象を持つ声が大部分でした。
しかしながら、男性の育児休暇取得率が低下している背景にはどのような要因があるのでしょうか。
そこで、次に「男性の育児休暇取得率が進まないのはなぜだと思うか」についてアンケート調査を行いました。
◆男性の育児休暇取得が進まない原因は「出世にひびく」「変わってくれる同僚がいない」が約半数
男性の育児休暇取得率が進まないのはなぜだと思うかについてのアンケート調査の結果、「職場で仕事を変わってくれる同僚がいない」と回答した人が最も多く25%という結果となりました。次いで「出世にひびくから」と回答した人が20%、「子供の育児は、母親が中心となるべきだから」と回答した人が19%、「職場の上司が許してくれないと思うから」と回答した人が15%、「世間体が気になると思うから」と回答した人が9%、「前例がないから」と回答した人が7%、「実際に育児休暇を取った男性の査定が下がったから」と回答した人が5%という結果となりました。
「実際に育児休暇を取った男性の査定が下がった」「上司が許してくれない」「出世にひびく」が合わせて40%いる結果を見ると、確かに育休を取りたい男性部下への「パタニティハラスメント」は現実的に存在するといえそうです。
それでは、上司が賛同してくれて出世にもひびかない…とすれば、男性の育児休暇取得率はアップするのでしょうか。
そこで、次に同僚の目線で「育児休暇を取得する」ことについてアンケート調査を行いました。
◆「同僚の男性が育児休暇」について「仕方なくサポートする」が約8割を占め、「育児休暇をとるなら辞めて欲しい」という意見も1割弱にのぼる
同僚の男性が育児休暇を取ることについてどう思うかについてのアンケート調査の結果、「正直言えば迷惑だと感じるが、仕方なくサポートする」と回答した人が76%という結果となりました。「育児休暇を取るよりむしろ残業して教育費を稼ぐべきであると思う」と回答した人が9%、「迷惑なので、育児休暇を取らないで欲しいと思う」と回答した人が9%「育児休暇を取るなら仕事を辞めて欲しいと思う」と回答した人が6%という結果となりました。
これらの調査から、男性の育児休暇については賛同する意見が多く聞かれたものの、実際に自分の同僚が育児休暇を取得することになれば、「迷惑だが仕方なくサポートする」「迷惑だから育児休暇は取得しないでほしい」という意見が大部分であり、矛盾する意識結果が浮き彫りとなりました。
「周りの男性で育児休暇を取得している人がいない」「皆に迷惑と思われるのではないか」「なんとなく職場の雰囲気で取れない」という職場の空気を読みすぎる日本人独特の性格が根底にあるものと思われます。
政府としての施策云々より必要なのは、男性も育休を取りやすい雰囲気に変えていくことや、男性の心理的な問題を取り除くための周囲の支援など企業ごとの課題解決であるのではないでしょうか。
職場の理解を得るためには、なるべく早い時期から取得に向けて上司や人事労務担当者に相談するなど、手続きを始めることが望まれます。企業は労働者が働くための環境を安全・快適にするための「職場環境配慮義務」がありますし、過去の裁判事例においても、リストラ目的の上司から部下への嫌がらせが行われたケースで「退職強要に対する慰謝料」が認められたケースもあります。
有効回答数:1370名(男性:547人 女性:823人)
アンケート期間:2014-02-20~2014-03-06
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